フレキシブル微小電極の特徴
1. 測定箇所を選ばないフレキシブルフィルム
微少電極を形成する基板に、およそミクロン厚の柔軟で可撓性のあるポリマーフィルムを採用しました。脳や神経細胞、電気デバイスなどの測定対象物表面の皺や溝に差し込んだり、凹凸面や湾曲面へフィルム電極をなめらかにはわせたり、測定対象の内部に差し入れたり、損傷を小さく測定対象にやさしい自然な状態で電位計測が可能になります。
2. 3次元空間をカバーする柔軟な多電極配置
電極数は4電極から128電極までを標準でラインナップ。2次元から3次元配置が可能。128電極以上のカスタム仕様にも対応が可。
3. 自由度の高いレイアウト設計
最小幅ミクロンサイズで長さ数十ミリメートル以上のフィルム基板上に微少電極と信号取り出し部を配置。信号取り出し部と電極部の間隔を十分にとることができ、測定対象物から離れた箇所で信号取りだしを可能にした。さらにポリマーフィルムの柔軟性から、測定箇所や測定物へ力をかけることのない信頼性ある測定が可能。
4. 持続可能な魅力あるコストパフォーマンス
安価なポリマーフィルムに電極を形成するシンプルな構成と製造方法により、既存のシリコンやガラス電極よりも低価格を実現。貴重な研究費への負担を減らし持続的な研究を支援します。
微少電極の適用例
神経科学領域や電気化学領域の研究で使用する測定対象物の表面または深部の、
同じ近傍領域もしくは別々の離れた領域を同時に多点計測することができます。
1. 整列測定とフリー測定
整列測定
(先端を整列して測定)
フリー測定
(先端を好きな箇所へ動かして自由に測定)
2. 多様な表面の測定
溝へ差し込んで計測
凹凸な表面の計測
(平らな表面でも)
3. 内部の測定
整列測定
(先端の深さを同じにして整列した内部測定)
フリー測定
(先端を自由に深さと場所を変えて内部測定)
製品仕様
4電極から128電極のくし歯型レイアウトを標準仕様として提供します(下表)。
128以上の電極やレイアウト変更などお客様からのカスタム仕様への対応も可能です。
全電極数 (個) | 4から128 |
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電極数 (くし歯1本あたり) | 4から16 |
電極ピッチ AL (μm) | 50から100 |
くし歯ピッチ BL (μm) | 100から200 |
くし歯長さ CL(mm) | 80まで |
電極材 | 白金 |
インピーダンス (MΩ@1kHz) | 1以下 | くし歯 (本) | 1から8 |